こちらの書籍は、2024年読者が選ぶビジネス書グランプリの『自己啓発部門で1位』を獲得しています。
この本を読んでみた感想としては、「確かにこの内容なら何かしらの賞を受賞していても別に驚くことはないよな」と感じるほどいい内容だと思いました。
成功の秘訣は「やる気を出すこと」ではなく「やる気がなくてもできることを続けること」。
そして、やる気がなくてもできることには、あなたの才能が関係しています。
個人的には、これがこの本の最も重要な部分であり結論だと思っています。
自分は「適性」という言葉をよく使い、短所克服よりも長所伸展の方が圧倒的に重要だと考えているため、この本の内容には凄く共感することができました。
どんな人にも向いていることもあれば、向いていないこともある。
そして向いていないことを頑張るよりも、向いていることを頑張った方が有意義な人生を過ごせるということを確信しています。
「やる気がなくてもできることを続ける」これがまさに自分の適性に合っているものであると考えます。
氷属性の魔法使いが火の魔法で勝負してもしょうがないもんネ!
この本の著者は大学生のときにコンビニのアルバイトをたった2ヶ月でクビになってしまったそうです。
「アルバイトすらできない自分は社会不適合者だ」と感じ、自信を失って、社会に出ることをとても不安に思っていた時に、「自分にも何かできることがあるはずだ」というわずかな希望から才能の研究を始めました。
そして、才能を見つけ、才能を活かして書いたブログは累計2600万PV、出版不況と言われる中で初めて書いた本は30万部のベストセラー。
さらに現在では自己理解専門会社の代表として70人のチームメンバーとともに、人の才能を見つけるサポートを仕事にしています。
著者という人間自体は一切変わっていないにも関わらず、才能を見つけて正しく活かす方法を身につけたおかげで、ここまで劇的な変化が訪れたのです。
こちらの書籍はKindle Unlimited対象のため、加入していれば無料で読むことができます。
CHAPTER 1 なぜ、才能に気づける人と気づけない人がいるのか?
正しい才能の定義とは何なのか? それは、 「つい、やってしまうこと」 これなんです。才能を見つけるときには、他人と比べる必要は一切必要ありません。 自分が「つい、やってしまうこと」であれば、それが才能です。 言い換えると「自然とやっていること」でもあります。
「才能」と聞くと、人よりとびっきり優れた部分をイメージしてしまいますが、自分がすでにやっていることの中に注目するというのが重要なんですね。
そして重要なのが、スキルや知識よりも、まずは才能を見つけるということです。
これは、アメリカのネブラスカ大学の研究でも証明されています。
16歳の学生を対象に、「読むことが得意なグループ」と「読むことが平均的なグループ」に分け、3年間同じ訓練を続けたところ、平均的なグループは1.6倍ほどだったのに対し、読むことが得意なグループは8倍以上の伸びを見せました。
氷属性の魔法使いが火の魔法で勝負してもしょうがないもんネ!(2回目)
「努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わないことである。強みに集中すべきである。無能を並の水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーを必要とする」
by P.F.ドラッカー
CHAPTER 2 学ぶと世界の見え方が一変する「才能の公式」
才能を、外へ探しに行ってはいけません。すでにやっていることが才能なんです。宝物は、すでにあなたの中にあります。
才能の50%は遺伝で決まっていると言われています。
「自分の才能は変えられないのか・・・」とネガティブな気持ちになったかもしれませんが、著者はこれをポジティブなことと捉えています。
その理由としては、自分のままで生きるしかないと、いい意味で「諦めること」ができるからです。
そして、「この自分で生きるしかない」と決まっている状況のほうが、確実に幸せになれるとも言っています。
数百人に、いくつかの柄の中から好きなポスターを選んで持ち帰ってもらうという内容の研究が行われました。
- 「1ヶ月以内に他のポスターと交換可能」と伝えられたグループ
- 「これが最終決定であり、一度選んだポスターは決して交換できない」と伝えられたグループ
意外なことに2番のグループの方がはるかに満足度が高いことが分かりました。
「才能には優劣は存在しない」ということも重要な考え方になるネ!
- 「外向型にならなければいけない」と思っている内向型の人は不幸
- 「内向型の自分に満足している」内向型の人は幸福
性格=才能自体に優劣がある訳ではなく、その性格をどう捉えるかがすべてです。
「自分を変えるには?」ではなく「自分を活かすには?」と考えることが重要です。
今もしも、自分がしんどい環境にいるんだとしたら、せっかくもらった「才能」を活かすためにも絶対に逃げなければいけません。
「ここでダメなら、どこへ行っても同じ」なんて大嘘です。
「短所が目立つ環境」から「長所を活かせる環境」に移ると、「役立たず扱いされていた人」が「周囲から尊敬されるヒーロー」に一変します。
CHAPTER 3 自分の中に眠る宝物を掘り起こす「才能を見つける技術」
自分でやるだけでは限界があります。「自分の思い込みからなかなか抜け出せない」のです。なぜなら、才能は「自分にとって当たり前にできること」なので、見つけたとしても「これって誰でもできるよな」と思ってしまうから。
自分自身のことって案外見えないものだよネ!
という訳で、自分の感覚を疑い、他人の意見を信じてみるということが大切になってきます。
300組のカップルを調査した研究では、自分の性格を自己判断したときよりも身近なパートナーが採点したときのほうが圧倒的にt安田市区性格を判断できていたという結果が出ています。
周りの人には明らかに「それ才能だよね」と気づかれているのに、自分だけ気づいていないということは多々あります。
才能はおでこにかけたメガネのようなもので、自分だけでは気づきにくく、他人から見たら明らかなものです。
- Qじゃあどうやって他人に聞けばいいの?
- A
「人から褒められて意外だったこと」にフォーカスしてみましょう!
才能というのは「がんばってできること」ではなく、「がんばらなくてもできること」なので、自分にとっては当たり前にやっていることでも、周りの人からすると「なんでそれが当たり前にできるの?」と思われて、感謝されます。
反対に、「がんばって感謝されたこと」は才能である可能性が低いです。
才能を見つけるときに目を向けるべきものは、自分の「がんばり」ではなく、他人からの「感謝」です。
ついついやってしまい勝ちですが、人から褒められたら謙遜するのはよくないそうです。
人からの褒め言葉を謙遜せずにストレートに受け取れるようになると、自分の才能に気づきやすくなります。
この切り口で見つけた、「がんばらなくても褒められること」を仕事にしたら、めちゃくちゃラクに成果が出て、感謝されることが増え、自己肯定感が上がり、得られる報酬も増えていきます。
CHAPTER 4 あなたらしく輝けるようになる「才能を活かす技術」
才能を活かす技術はとてもシンプルです。やることはこれしかありません。
- 長所を活かす
- 短所をカバーする
では、「長所を活かす」と「短所をカバーする」をどんな順番で取り組めばいいのでしょうか?
そのために、「ヨットの法則」をご紹介します。
長所はヨットの帆であり、短所はヨットの底の穴です。
帆が大きいほど風を受けてグングンと進んでいきます。
底の穴は放置しておくと、だんだんと中に水が入ってきて沈んでしまいます。
長所と短所をどう扱っていくかについては、下記の3つの選択肢があります。
- 短所だけをカバーし、長所は現状維持とする
- 長所だけ活かして短所は無視する
- 長所を活かしながら短所をカバーする
結論から言うと、3番の「長所を活かしながら短所をカバーする」というのが正解です。
「自分たちは、なにが得意なのか。自分たちは、なにが苦手なのか。それをちゃんとわかって、自分たちの得なことが活きるように、苦手なことが表面化しないような方向へ組織を導くのが経営だと思います」
by 岩田聡(任天堂元社長)
長所を活かしながら短所をカバーができたら最強ですもんね。
- Qじゃあ、長所を活かすのが先?短所をカバーするのが先?
- A
長所を活かすのが先!次に短所をカバーする!
これは絶対に間違えてはいけない順番です。理由:長所を活かすことができれば、短所が出づらくなるため
これは、「拡張形成理論」と言い、「ポジティブな感情を持つことで視野が広がり問題解決能力が高まる」というものです。
ついつい最初は短所に目を向けがちになってしまいますが、そうするとネガティブな感情になり視野が狭くなってしまいます。
まずは長所を活かすことによってポジティブな感情になれるのが大事なんだネ!
まず短所に注目すると、ネガティブループが始まる
「我慢は不要」だが、「忍耐」は必要
『「我慢は不要」だが、「忍耐は必要」』これが、才能を活かす技術で最も重要な「マインドセット」となります。
「我慢=やりたくないことをイヤイヤ続ける」というのは「才能を活かす生き方」とは真逆にあるため、もしも今「我慢している」と感じたら、進む道を間違っているので方向転換する必要があります。
一方で、忍耐は必要なものです。
特に「才能を長所として活かすこと」がまだできていない時、強い孤独感を感じます。
この本の著者である八木仁平さんも、不安で眠れない夜が何度もあったそうだヨ!
ですが、それは誰もが通る「忍耐」の時期というものです。
自分というヨットの操り方がわかるまでには、訓練が必要です。
確かに自分の適性と進むべき方向性を一致させる作業が一番大変ですもんね。
しかし、「才能を活かすための行動」ができているのであれば、必ず結果は徐々に出てきます。
当然うまくいかないことはありますが、それは「才能が活かせないやり方がわかった」というポジティブな経験になります。
そして、忍耐の時期を乗り越え、適性と方向性が一致した時には一気にブレイクスルーが起きます。
CHAPTER 5 誰も真似のできない強みを手に入れる「才能を育てる技術」
「お金」と才能の法則
「ついやってしまう」才能を活かすほど、「ありがとう」とセットでお金がもらえる「自分の才能をつかえば、他人に貢献して喜んでもらうことができる。反対に才能がないことだと、人から感謝されることは難しい。だから人に感謝されることに集中していると、自分の才能が見つかる」
苦しみながらお金に苦労するよりも、楽しみながら・人に感謝されながらお金に苦労しない人生の方がいいもんネ!
他人からアドバイスをしてもらうというのも、自分の才能を育てる上では有効です。
ただ、注意点があって、他人からアドバイスを求める際には、自分の長所を認めてくれている人にアドバイスを求めるということが凄く重要になってきます。
そうすれば、長所をさらに育てるためのアドバイスをくれるはずで、自分に合ったスキルを学べば学ぶほど、才能は強みとして輝きを増していきます。
それから、「好きなこと=興味が湧くこと」を学べば誰も追いついてこれなくなります。
それは、「才能」に対して「好きなこと」を掛け算したときに、「強み」として爆発するからです。
⭕️ 長所を見てくれる人に、学ぶべきことを聞く
得意なことで「職種」が決まり、好きなことで「業界」が決まる
「得意なこと(才能)」と「好きなこと」が見つかれば、多くの人にとって関心のある「仕事選び」が一気にラクになります。
シンプルなことですが、これって転職をどうするかなど、人生について迷っている時にも凄く参考になる考え方ですよね。
心が動いてしまう「好きなこと(興味)」に従えば、圧倒的な強みが生まれる
まとめ
才能というのは、そんなに大それたものではなく、誰にでもあるもので、普段何気なくやっていることの中にあります。
つまり他人と比べる必要は一切ないってことだネ!
そして、そんな才能に気づくことができれば人生が大きく好転します。
才能を伸ばすことにより、自分の短所も補うことができますからね。
学校ではテストで80点の科目で100点を目指すよりも、20点の科目を60点にしたほうがいいという方針でしたが、社会に出るとMAXが青天井になるため、80点取れているものをより伸ばした方が効率がいいということです。
学校では短所克服に特化した教育を受けているため、どうしても短所にばかり目がいってしまいますが、自分の強み=才能=長所に目を向けた方が幸せになれるということがよく分かる1冊ですね。
ちなみに、この著者の方は八木仁平の自己理解チャンネルというYouTubeもやっており、そちらも分かりやすくて素晴らしい内容の動画がたくさんあります。
その自身のYouTubeの動画でもこの書籍について詳しく説明してくれていますので、ご参照していただけますと幸いです。
(【才能の見つけ方】完全解説 一生ものの自信がつく自己理解メソッド)