お金に対するマインドをものすごくポジティブなものにしてくれる本、それがこの『幸せなお金持ちになる すごいお金。』です。
この本の結論を先に言ってしまうと、「不安のないところにお金は集まる」ということです。
お金と聞くとどうしても「汚いものである」だとか「貧乏になったらどうしよう」だとか、マイナスの感情が先立ってしまうものです。
「そんな負のスパイラルにはまらないためにはどうすればいいのか?」ということが詳しく書いてある1冊です。
要はお金持ちになりたいなら「心配するな」ってことだネ!
著者の和田裕美さんという方は、「営業」という超現実的な世界でお金を稼いできた人間ですが、自身がまったくお金に困らない人生を手に入れた要因は営業スキルではなく、「お金の真実」を知ったことだと述べています。
第1章 なぜお金持ちになれる人となれない人がいるのか?
「お金がないからできない」が人生から消えることで、どれだけ自由になれるかと考えたらワクワクしました。そんな気持ちがわたしのエネルギー源になって、「お金が欲しい」ってちゃんと言えるようになった。これが大きかったんです。
世の中の働いている人の99.9%はお金が目的のはずにも関わらず、「働いているのはお金のためです!」と堂々と言えない空気感ってありますよね。
お金が欲しいから働くというのは、すごくまっとうなことのはずなんですけどね。
そんな人間は100%稼げるようにはならないと思った著者は、「お金から自由になりたい」という目標と、ネガティブな不安を減らすために明るい思考になる努力をし、ワクワクを増やしたそうです。
それが「陽転思考」というものでした。
「陽転思考」は眼の前にある事実の中から「よかった」を探して、思考を意識的に明るい方向に向かわせていくというものです。
やり方としては「よかった」と言ってから「なぜ」を探す方法で、「よかった」を探すことでコインを裏返すように「マイナス」を「プラス」に転換します。
ただ、この「陽転思考」では「お金がない」という状況だけは解決できないこともわかっています。
どんなにポジティブに考えようとしても「お金がない」という事実は変わらないもんネ!
とは言え、お金の川の近くに住んでいない人がお金もちになるには、無理矢理にでもお金に対する不安を消して、ポジティブな気持ちになることが必要になってきます。
さて、どうする!?
第2章 あなたがお金もちになれないわけ
「お金だけじゃない」「お金があっても幸せになれない」が口ぐせの、「お金を否定する感情」にやられている人は、ずっとお金持ちになれない人です。
- Qあなたはなぜお金を稼ぎたいんですか?(お金が欲しいんですか?)
- A
老後の不安とか、病気になったらお金もかかりますし。
こう答える人はぜったいお金持ちにはなれません。
お金は「不安が嫌い」という性質があるため、お金を否定する感情を持ってしまうとお金が寄ってこなくなってしまうためです。
もしちょっとでも、「不安」という要素がお金が欲しい理由に入っていたら、それは「貧しいエネルギー」であり、この「貧しいエネルギー」はまさに「不安があるところ」にドロドロと流れるエネルギーなのです。
もし自分の中に、「お金が欲しい」と言いながら、お金持ちに対して否定的な感情があるとしたら、そんな自分の感情にまず気づくことが大事です。
要はお金持ちになれない人は、「欲しい」と言いながら、「本気で欲しくない」というパラドックスに陥っているため、ここをほどいていかないと、ずっとお金持ちにはなれません。
そのため、「お金だけじゃない」「お金があっても幸せになれない」という言葉は絶対に言ってはいけません。
自分に対して正直になろうってことだネ!
ここで発想を変えてみて、「お金は何も自分が豪遊するためだけのものではない」ということです。
「人の役に立つ使い方をする」ということもできます。
なんでもお金で解決できる訳ではありませんが、お金があれば解決できる問題が多いこともまた事実です。
確かにお金には「汚い使い方」もありますが、「綺麗な使い方」を選ぶことだってできます。
「いいことのためにもお金が使える」って思えた瞬間、お金を持つことへの嫌悪感や罪悪感が消え、その結果、お金に対してポジティブになって、「お金欲しい!」ってちゃんと言えるようになるんです。
お金は日々の生活を送る上では切っても切り離せないものなので、ネガティブなイメージで接するよりも、「お金大好きです!」というポジティブな気持ちで接したほうがいいに決まってますよね。
本気でお金持ちになりたいなら、一瞬でもいいから、困ってる段階の先にある「ワクワク」に、意識だけでも移動させるのが重要で、このワクワク感こそがほんとうの「お金が好き」という感覚です。
お金の流れがいい人 ➡ 不安ではなく、ワクワクしたマインドでお金を欲しいと思っている
第3章 お金の不安をなくす
「お金がない」という現実がそこにあるとき、その事実には意識を向けないことが大事なんです。なにより不安ゼロの状態にしないとお金はやってこないからです。
そこで、「天国貯金」という考え方が重要になってきます。
「幸せ」と感じる瞬間のシーンに値段を付けます。
普段「プライスレス」と言われるものに、あえて「プライジング(値付け)」することにより、見えないものが見えるようになります。
そうすることによって「お金」に対するイメージを、実感として感じることができるようになります。
結果「自分って、現実世界では、お金としてまだ手に入れてないけど、結構あっちの世界では、もう天文学的に裕福なんだわ」とお金があることを実感するとともに不安がなくなり、お金に感謝できるようになります。
本書ではこれを「天国貯金」と呼びます。
目に見える「お金」だけではなくて、自分の幸福の全てを「資産」と捉える考え方だネ!
お金を使ったらすべて肯定する
もしもお金を使ったら、「払った以上にこんな価値があった」とぜったい肯定することが大切です。
お金を使ったら、すべてを「自分の成功体験」にします。
これを続けていくと、「なんて自分は得したんだろう!」っていう豊かな気持ちになれて、お金と相思相愛になれるんです。
これに慣れてくると、ギャンブルみたいな貧乏のスタートになる行為にはまったく興味がなくなってきます。
成功体験にできないこと、肯定できないもの、つまりは天国貯金にならないようなものにお金を使わなくなるのです。
小さな日常のいろんな行動から積み上がって、お金の流れがよくなるんだネ!
悲しい出来事も天国貯金に変える
「つらい」とか「悲しい」というマイナス感情や「ない」に意識を向けるのではなくて、「こういう痛みを学んだ」という「得たもの」に意識を向けて、経験を変化していくんです。
実はこの変換、ものすごくレートのいい為替交換みたいなものなんです。つまりこれができると、天国貯金がいっぱいある人になれるんです。
「ピンチはチャンス」とも言いますしね。
そして、貯まった天国貯金はもちろん降ろすことができます。
ただし、この貯金は天国にある間は、目に見える「お金」ではなく、時差をもって降りてくるということと、自分で自在におろすことはできないということです。
天国貯金が降りてくるとき、それはお金という形をとらないこともたくさんあり、「新たなアイデア」だったり、素敵な出会いだったりします。
天国貯金とは、すごくポジティブで、未来に向かっているパワーであり、「ありがとう」という言葉が天国貯金の暗証番号になっています。
第4章 お金を使う練習をする
いろいろと経験してはじめて「これはいる」「これはいらない」の判断ができると思うんです。 「3万円のフレンチのコースってどんな味なのかなあ」と想像して「いいなあ〜」と永遠に思っているより、「こんな味なのか」って知ることがまず先なんです。
贅沢も経験値として持っておくというあたらしい認識を持って、「自分なんか」と遠慮せず、自分のためにお金をどんどん投資して欲しいんです。
確かに、生活に困らない範囲であれば、知識や経験にお金使うのは人生においてプラスになることが多いですもんね。
お金という目に見えるものの世界で学べることは、目に見える世界ならではのものです。
だからこそ、お金を使うという体験を通して「お金ってこういうものなんだ」って認識を持って、その感覚をリアルに学ぶことが必要な段階もあります。
いろいろ経験してみることで心が成長して、「家なんてそんなに広くなくていい」「車は動けばいい」「ごちそうなんて毎日いらない」という段階に変化していきます。
そこにほんとうの「足るを知る」という意識が生まれてきて、「お金はあっても幸せ、なくても幸せ」になれるというものです。
「必ずなんとかなる」という感覚で使う
どんなときも、たとえお金がなくなったときも「ああ、悔しい!」とか「せっかく貸してあげたのに!」とか、なくなったものに執着してネガティブにならず、「まあまた稼ごう」と眼の前のことだけに意識を向けていることが大事なんです。
この本の著者である和田 裕美さんは、信用して貸した1億円が消えてしまったという、ほんとうに心臓に悪い出来事をしたという経験もあるそうです。
しかし、ほんとうは悔しいけど、たとえ貸したものが返ってこなくても、それを怒ったりしないで、(最初はきついけど)「いい経験したなあ」って思うようします。
そうすると、あっちの世界で巡り巡って、同じ金額が降りてくるというのがお金というものです。
出ていったお金をいつまでも追いかけないで、入ってくるお金に意識を向けた方が豊かな人生を送れるもんネ!
あとは「いつか帰ってくればいいなあ」という程度の思いで、執着しないようにすることが大事です。
お金に「心配」とか「不安」とかいう意識を入れ込んでしまうとマイナスに働いてしまうので、忘れるくらいがちょうどいいです。
第5章 自分に付加価値をつける
絶対的に本質的なことを言うと、「お金を稼げる人」には、必ず付加価値があります。他の人と同じことをやっても稼げるはずないんです。 逆に言えば、もし他の人とちがう部分を持っていれば、それは付加価値の卵として磨けば光る部分かもしれないです。
付加価値の卵というのは、孵化させていないだけでみんな持っています。
そして、付加価値を持っている人に共通して言えることは、意識、あるいは無意識的に「誰かの役に立ちたい」ということに由来しており、「儲けたい」がベースにあるのではないということです。
「誰かの役に立ちたい」と思って行動した時の方が、経験上うまくいくことが多い理由が分かった気がします。
- Qどうして今までこんなに大事な付加価値を育ててこなかったの?
- A
理由は自分の評価、自分の価値づけが低かったせいです。
この本を読んで自分の分析をしたら、必ず付加価値を今の仕事にのせましょう。
本を読んでも実践しない人、誰かの役に立とうとしない人に付加価値は生まれないものです。
自分の付加価値を上げるにはどうしたらいいか、それを人に役立ててもらうにはどうすればいいかを考えて生きると、人生そのものの流れが好転し、お金の流れを自分に寄せることができます。
自分に付加価値をつける具体的な方法
趣味でもなんでもいいです。「これは誰かの役に立つかもしれない」って思う趣味や特技、経験を書いてください。 つらかった経験でもOKです。離婚とか、病気の経験も、誰かの役に立つかもしれません。なにかを学べた経験なら、どんな経験でもありです。「これって付加価値なのかな?」と迷うものも含めて(←きっとそれは卵です)書き出してください。
頭にあることを紙に書き出す「ジャーナリング(書く瞑想)」には科学的根拠に基づいた効果があることが知られています。
そんなジャーナリングを自分に付加価値をつけるという作業に利用しない手はありません。
紙にペンで手書きする方が効果は高いヨ!
すでに自分で「これだ!」と自覚しているものがある人は、それを磨くことに注力するのがいいと思います。
まとめ
自分がこの本で得た最大の気づきは「天国貯金」という考え方です。
少々スピリチュアルチックではあり、あまりスピリチュアルなことを信用する方ではありませんが、「天国貯金」というのは目からウロコの概念でした。
スピリチュアルな概念でも、それによって自分の人生にプラスの影響があるなら、それはそれでOKというのが個人的な意見です。
良かったことだけではなく、悲しかったことや、マイナスの感情さえも天国貯金によってプラスに変えてしまうことができるようになれれば無敵ですよね。
この天国貯金の概念さえマスターしてしまえば、常にワクワクできるようになることも可能だしネ!