読書脳の著者である樺沢紫苑先生の代名詞と言えば「アウトプット」です。
そんなアウトプットの大切さが「これでもか!」というぐらい学べるのがこの本です。
本書ではアウトプットにおける具体的なテクニックが80個に渡り、詳細に書かれています。
アウトプット重視型に切り替えるようにすると、様々な学習でより良い効果が得られるようになります。
この本の著者は「圧倒的に結果を出し続けている人は決まって、インプットよりアウトプットを重視している」と断言しています。
アウトプットのアウトプットによるアウトプットのためのこの本で、アウトプット力を鍛えてより良い人生を送りましょう!
- CAHPTER1 アウトプットの基本法則
- CAHPTER2 科学に裏付けられた、伝わる話し方
- CAHPTER3 能力を最大限に引き出す書き方
- CAHPTER4 圧倒的に結果を出す人の行動力
- 「自己満足」を「自己成長」に変える
- 結果を出すための究極の成功法則
- 自己成長に最も効果のあるアウトプット
- 人間の脳は「マルチタスク」ができない
- 「がんばればなんとかなりそう」を繰り返す
- 5分だけがんばって「やる気スイッチ」オン
- 「楽しい」と記憶力とモチベーションがアップ
- 「ワクワクするほう」を「5秒で」選ぶ
- つらさや苦しさは、吐き出してデトックス
- 「30点の完成品」を、時間をかけて磨き上げる
- 笑顔をつくると、10秒でハッピーになれる
- 発散ではなく、上手に受け流すべき感情
- 結果が出せないのは、睡眠不足せいかも
- 1回1時間×週2の有酸素運動が脳を活性化
- 「ヒヤリ・ハット事例」をひとつでも減らす
- 1日15分の「スキマ時間」を活用
- CAHPTER5 アウトプット力を高める7つのトレーニング法
- まとめ
CAHPTER1 アウトプットの基本法則
「現実」はアウトプットでしか変わらない
インプット = 入力 = 読む・聞く ➡ 「脳内世界」が変わる
アウトプット = 出力 = 話す・書く・行動する ➡ 「現実世界」が変わる
目の前の現実を変えたいなら、どんどん話して、書いて、行動するのダ!
成長曲線は、アウトプットの量で決まる
「月10冊本を読んで1冊もアウトプットしない人」「月3冊本を読んで3冊ともアウトプットする人」
この場合ですと後者の方が圧倒的に自己成長します。
定着していないインプットはただの「自己満足」であり、「自己成長」はアウトプットの量に比例します。
得た知識をアウトプットして、「わかったつもり」を卒業するのダ!
体で覚える「運動性記憶」が記憶定着のカギ
インプットとアウトプットの最大の違いを一言でいうと、「アウトプットは運動である」ということです。
手の筋肉を使って「書く」、口の筋肉を使って「話す」、全身の筋肉を使って「行動する」というのはいずれも運動神経と筋肉を使っています。
運動は小脳を経て、海馬を経由し、大脳連合野に蓄積されます。
小脳を経由するため、経路が複雑になり、多くの神経細胞が働くことにより記憶に残りやすくなります。
自転車の乗り方なんかも1度覚えてしまうと、しばらく乗っていなくても忘れていないですもんね。
2週間に3回使った情報は、長期記憶される
人間の脳は重要な情報を長期記憶として残し、重要ではない情報は忘れるようにつくられています。
「重要な情報」とは何度も使われる情報のことです。
脳に入力された情報は2~4週間ほど海馬に仮保存され、その間に何度も使われると重要な情報と判断し、「側頭葉」の長期記憶に移動します。
長期記憶に移される目安が、2週間で3回以上のアウトプットってことなんだよネ!
インプットとアウトプットの黄金比は3:7
コロンビア大学のアーサーゲイツ博士の実験をしたところ、最も学習効率の高い比率がインプット3:7アウトプットということが分かりました。
しかしながら、大学生の勉強などを調べてみるとインプット7:3アウトプットになってしまっている方が大半ということも分かりました。
無意識だと黄金比の逆をやってしまう傾向にあるようです。
インプット時間の2倍近くをアウトプットに費やすように意識しようネ!
アウトプットの結果を見直し、次にいかす
インプットとアウトプットを繰り返すことにより、飛躍的に成長することができます。
しかし、そこには絶対に必要なプロセスがあります。
それが「フィードバック」です。
フィードバックとは、アウトプットにによって得られた結果を評価し、その結果を考慮して、次のインプットに修正を加えるという作業です。
「見直し、反省、改善、方向修正、微調整、原因究明」これらはすべてフィードバックにあたります。
インプット ➡ アウトプット ➡ フィードバックのサイクルを回すことによって自己成長が加速します。
せっかくのアウトプットもやりっぱなしでは、成長につながらないのダ!
そして自己成長には「長所伸展」と「短所克服」の2つの方向性がありますが、まずは長所伸展を優先して自信をつけることが重要です。
アウトプットの6つのメリット
- 記憶に残る
- 行動が変わる
- 現実が変わる
- 自己成長する
- 楽しい
- 圧倒的な結果が出る
人生の成功法則、それが「アウトプット」なのダ!
CAHPTER2 科学に裏付けられた、伝わる話し方
ポジティブな言葉を増やすだけで幸せになれる
ポジティブな言葉とネガティブな言葉のバランスを変えるだけで、仕事も人生も結婚生活もすべてうまくいくことが、ポジティブ心理学の研究で判明しています。
▼ポジティブとネガティブの比率
- うまくいっているチーム ➡ ポジティブな言葉3:1ネガティブな言葉
- すごくうまくいっているチーム ➡ ポジティブな言葉6:1ネガティブな言葉
- うまくいっている夫婦 ➡ ポジティブな言葉5:1ネガティブな言葉
仕事での成功や、良好な人間関係を維持するためには、ポジティブな言葉がネガティブな言葉の3倍以上必要です。
ポジティブなアウトプットを増やさない限り、成功や幸せにはつながらないのダ!
緊張を味方につけると、パフォーマンスは上昇
「プレゼンテーションが苦手です」という人の多くは、「緊張が苦手」であるはずです。
ある調査によると、「緊張が苦手」な人の割合は、全体の88%にも及びました。
一方で、トップアスリートやプロスポーツ選手は、よく「緊張を楽しむ」といいます。
緊張は敵なのか?味方なのか?
結論から言うと味方です。
というより、味方につけましょう!
ヤーキーズ・ドットソンの法則によると、適度な緊張があった方がパフォーマンスがアップするということが分かっています。
緊張してきたら「パフォーマンスが上がってきたぞ!」と思うようにすることにより、ノルアドレナリンが分泌され、集中力や判断力やパフォーマンスがアップします。
ほどよい緊張こそが、高いパフォーマンスの原動力だと心得るのダ!
気持ちを誰かに話すだけで、心は軽くなる
日本人は相談するのがものすごく苦手で、相談することを恥と考えてしまう傾向があります。
しかし、有名なマウスの実験(読書脳の記事参照)で、「コントロールできる」という感覚を持つだけで、ストレスの影響は消えてなくなるということが分かっています。
人に相談することで、対処法が示される。
あるいは、自分で順序立てて話すことで頭の中が整理され、自分で対処法や方向性が見えてくることもあります。
実際に、樺沢先生(この本の著者であり精神科医)の元に訪れる患者さんでも、たった30分話を聞くだけで、現実は何も変わっていないのに、気分はものすごく軽くなり、笑顔で帰宅する人もたくさんいるそうです。
悩んだときは、手遅れになる前に誰かに相談するのダ!
「ほめて伸ばす」は理に適っている
「ほめる」という行為はアウトプットであり、同時に「フィードバック」でもあります。
ほめられることによって、脳内ではドーパミンが分泌します。
「楽しい」という感情が湧き上がると同時に、「次もがんばろう!」というモチベーション、意欲が湧き上がるため、人を導き成長させるためには、「ほめる」ことは不可欠です。
更に、口頭でほめるよりも文章でほめた方が、本人がそれを読み直すたびに、「ほめ」の効果が得られるためより効果的です。
「ほめる=フィードバック」のため、いい行動は積極的にほめ称えるのダ!
「意味記憶」から「エピソード記憶」に変換
説明することによって、「意味記憶」が「エピソード記憶」に変換されるため、圧倒的に記憶に残りやすくなります。
意味記憶は覚えづらく忘れやすい、エピソード記憶は覚えやすく忘れにくいという特徴があります。
説明することで、相手の理解も深まり、相手の記憶に定着するだけでなく、説明した自分の記憶にも圧倒的に定着しやすくなります。
「説明する」ことは、最高のアウトプットトレーニングであり、脳のトレーニングにもなるのです。
覚えたい事柄は、自分の言葉で誰かに説明してみるのダ!
すべてがうまくいく魔法の言葉「ありがとう」
イリノイ大学の研究では、感謝やポジティブ感情が多く、幸福感を持っている人は、そうでない人に比べて9.4年長生きすることが明らかになっています。
その他多くの研究でも、感謝やポジティブな感情が多いと心臓血管系が安定し、免疫力も高まり長生きする。
つまり、「感謝は健康にいい」ことが明らかにされています。
更に、脳科学的には、感謝することで、ドーパミン・セロトニン・オキシトシン・エンドルフィンなど、脳と体にいい作用を与える4つの脳内物質が分泌されます。
4つの脳内物質すべてが分泌されることは他にはないため、感謝は最高の脳トレーニングとも言えます。
また、人から感謝されたときも、心と体でプラスの変化が起きていることも分かっています。
▼感謝の7つのメリット
- 感謝すると人間関係がうまくいく
- 感謝するだけで幸福度が25%アップ
- 感謝する人は9.4年長生きする
- 感謝する人は病気になりにくい
- 感謝すると免疫力がアップする
- 感謝する人は病気の回復が早い
- 感謝するだけで痛みが軽減する
気恥ずかしさは捨て、まずは自分から「ありがとう」と伝えるのダ!
CAHPTER3 能力を最大限に引き出す書き方
書けば書くほど、脳が活性化する
話すことに比べて「書く」ことのほうが、圧倒的に記憶に残り、自己成長を促します。
なぜ「書く」ことがそんなにいいのかというと、脳幹網様体賦活系(RAS)が刺激されるからです。
RASとは、脳幹から大脳全体に向かう神経の束であり、神経のネットワークです。
RASは別名「注意の司令塔」とも呼ばれ、RASが刺激されると、大脳皮質全体に信号が送られ、脳はその対象物に対して集中力を高め、積極的に情報収集し始めます。
そのRASを刺激する最も簡単な方法が「書く」ということなのです。
書くほどにRASが活性化し、脳全体が活性化していく、これが「書く」アウトプットの脳科学的な効果です。
もこ:書くだけで、脳の持つポテンシャルは最大限に引き出せるのダ!
タイピングよりも圧倒的な手書きの効果
プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校の共同研究で、「手書きでノートをとる学生」と「ノートパソコンでノートをとる学生」にわけて比較しました。
結果は、手書きの学生のほうがよい成績を上げ、より長い時間にわたって記憶が定着し、新しいアイデアを思いつきやすい傾向にあることが明らかになりました。
また、スタヴァンゲル大学(ノルウェー)とマルセイユ大学(フランス)の共同研究では、手書き中とタイピング中の脳の働きをMRIでスキャンしたところ、手書き中のみブローカ野という言語処理にかかわる部位が活性化していることも明らかになりました。
効率よく学びたいならノートは手書きがいいのダ!
脳は、同時に3つのことしか処理できない
自分の脳を100%のパフォーマンスで効率的に使うためには、「脳の棚卸し」が必須です。
人間の脳が同時に処理できるタスクの数は、諸説あるものの3前後といわれています。
脳の作業スペースが容量オーバーした状態になると、「パニック」という現象が発生します。
いろいろな考えやアイデアやひらめきなどを、メモに「書き出す」ことによって脳のトレイを空にすることができます。
いうなら、「脳のトレイに書類(情報)が入ってくる」のがインプットであり、「脳のトレイを空にする」ことがアウトプットです。
脳を広々と使うことによって、仕事のスピードがどんどん加速していきます。
脳の棚卸しをして、やるべきことは3つに絞ろうネ!
「たくさん読んで、書く」以外の道はなし
アメリカのベストセラー作家のスティーヴン・キングは、作家になる方法は「たくさん読んで、たくさん書くしかない」ということを述べています。
これはそのまま「上手な文章を書く方法」といえます。
「たくさん読む ➡ インプット」「たくさん書く ➡ アウトプット」となるため、たくさん読んでたくさん書くというのは「インプットとアウトプットのサイクルをどんどん回しなさい!」というのと、まったく同じ意味です。
そこで重要になってくるのが「フィードバック」です。
そこで一番簡単なフィードバックは、SNSやブログに文章を書くということでフィードバックにつながります。
「読まれる」という緊張感が、集中力を高め、よりよい文章を書こうとすることが最高の刺激となります。
印象深かった本だけでいいので、本の感想をSNSやブログにアップしてみましょう!
「設計図」しだいで、文章が3倍速で書ける
文章を速く書く方法、そのコツはたった2つです。
▼1つ目:時間を決めて書く
「時間をかけて文章を書けば、よい文章が書ける」というのは完全に間違いです。
締切を決めて一気に集中して書くことで、文章を書くスピードと文章のクオリティの両方がアップします。
▼2つ目:構成を決めてから書く
「考えながら書く」ということをやめて、文章を書き始める前に、どんな文章を書こうか、構成を決めてから書き始めれば、頭の中でイメージが固まっているので怒涛の勢いで文章を書き進めることができます。
構成を決めて書くようにすると、著者の実感値として文章を書くのが3~4倍以上速くなるそうです。
構成を考えることに力を割けば、文章はおのずと紡がれていくのダ!
アイデアを逃したくなければ、勝負は30秒
ひらめき、アイデア、気付きなど、脳の一瞬の輝きは、神経細胞の発火、いわば「花火」のようなものなので、一瞬で失われてしまいます。
人はなにかに気付いた際、脳の神経回路がつなぎ変わるといわれます。
そのような瞬間の体験は「アハ!体験」と呼ばれ、脳科学の分野で注目されています。
脳科学者の茂木健一郎博士によると、「”アハ!体験”が起きると、0.1秒ほどの短い時間に、脳の神経細胞が一斉に活動して、世界の見え方が変わってしまい、今までと違った自分になってしまう」といいます。
つまり、数秒前の自分とは異なる自分に自己成長している、ということです。
ただし、その時間は30秒とか1分のため、何もしないと元の状態に戻ってしまいます。
そのため、瞬間的にメモをする必要があり、できれば30秒以内、遅くても1分以内にメモをとりましょう。
「気付き」がいつ舞い降りてもいいように、メモの準備をしとこうネ!
リラックスこそが創造を生み出す
MRIで脳の活動状態を調べてみたところによると、「ひらめいた」と思ったときの脳の状態は、「ぼーっとしている」ときの状態とほぼ同じだったのです。
「ぼーっとしている」といっても、脳は活動を停止しているわけではなく、脳の広い領域で一斉に活動している様子が記録されたそうです。
アイデアが生まれやすい場所として、「創造性の4B」というものがあります。
▼創造性の4B
- Bathroom(入浴中、トイレ)
- Bus(バス、移動中)
- Bed(寝ているとき、寝る前、起きたとき)
- Bar(お酒を飲んでちょっとリラックスしているとき)
「ひらめく」ためには、がむしゃらに脳を働かせるイメージがありますが、実はリラックスした時間、ぼーっとした時間を持つことが、意外にも重要であるということです。
ひらめきがほしければ、考えるのをやめて、ぼーっとしてみるのダ!
「ぼんやり」が脳の働きを活性化
「ぼーっとする」こととアウトプットは無関係のように感じますが、実は「ぼーっとする」時間は良質なアウトプットのために必須の時間といえるのです。
最近の脳科学研究で、「ぼーっとする」ことの重要性が証明されています。
特になんの作業もしていない「ぼーっとした状態」「ぼんやりした状態」のとき、脳内では「デフォルトモード・ネットワーク」が活発に活動しているのです。
デフォルトモード・ネットワークは、いうなれば「脳のスタンバイ状態」であり、脳内で「自分のこれからをよりよいものにしていくための準備」を整えているのです。
空いた時間をスマホで埋めるのはやめて、”何も考えない”をしようネ!
こと休憩中におけるスマホに関しては「ハイテクなゴミである」という認識を持つようにしましょう。
初めは、紙とペンで「アイデア出し」から
「アナログ」と「デジタル」には、それぞれに優れた長所があります。
そのため、デジタルとアナログのどちらが優れているかという、よくある議論は意味のないものです。
一言でいえば、「抽象化のアナログ、具体化のデジタル」です。
それぞれの長所・短所を知って、ケースバイケースで最適な使い方をするのが望ましいです。
【アナログとデジタルの長所・短所】
アナログ仕事 | デジタル仕事 |
手を動かすので脳が活性化する | 脳を活性化しづらい |
アイデアが出やすい(創造性、発想力) | アイデアを練り上げやすい(具体化) |
視覚的、感覚的、直感的 | 言語的、論理的 |
修正に時間がかかる | 修正に時間がかからない |
かさばる、重たい、持ち運びが面倒 | データなのでスマホ、パソコンに保存できる |
現物がないと見られない | いつでも見られる |
シェアするのが面倒 | 一瞬でシェアできる |
古いものを取り出すのに時間がかかる | 検索可能、一瞬で取り出せる |
デジタルとアナログの両刀使いで構想をわかりやすくまとめようネ!
説得力を圧倒的に高める「引用」マジック
説得力のある文章を書くうえで、「引用する」という技術は必須です。
適切な引用ができると、説得力、信憑性、信頼度を圧倒的に高めることができます。
本や論文から引用する場合は、必ず引用元を明記してください。
ビジネス書などで、引用元が書かれていないホンも多く、著しく信憑性を損ねてしまっています。
また、大学、期間、雑誌など、権威ある引用元を明記することによって、信憑性は圧倒的にアップします。
「焼く30%に効果が認められた」ではなく、「32.3%に効果が認められた」と、具体的な数値を原典からそのまま引用したほうが、信頼性は高く、簡略化するとそれだけ印象がぼやけてしまいます。
普段から引用元を集めてストックしておくことによって、いざというときに、すぐに適切な引用をすることができます。
いつか引用できるネタがないか、アンテナは常に高くしておこうネ!
「言葉で説明」よりも「言葉+絵で説明」
絵や図を描くなど、「視覚を使って説明すると、理解しやすく、また何倍も記憶に残りやすくなります。
ある事柄を説明して、72時間後にどれだけ覚えていたかを調べた実験があります。
「口頭で説明」した場合は、10%しか記憶していなかったのに対し、「絵を使いながら説明」した場合は65%も覚えていました。
インプットが視覚的であればあるほど認識されやすく、思い出す可能性が高くなる。
心理学ではこれを、「画像優位性効果」と呼びます。
ということで、文字情報だけで伝えるよりも、資格情報を併用したほうが、情報伝達するうえで圧倒的に有利です。
説明したい事柄を図解にしてみようネ!
CAHPTER4 圧倒的に結果を出す人の行動力
「自己満足」を「自己成長」に変える
インプット ➡ アウトプット ➡ フィードバックを繰り返すと自己成長が加速するということがありますが、ここでもう一つ重要な要素が「行動する」です。
気付きを得て「TO DO(すべきこと)」がわかったら、そのTO DOを始め、そして続けていく。
「行動する」ことなしに、自己成長は絶対にできません。
昨日までの行動と、今日の行動に変化がある、これが自己成長です。
「賢くなりたい」のではなく「変わりたい」なら行動あるのみなのダ!
結果を出すための究極の成功法則
ビジネスにおける究極の成功法則をひとつ挙げるとしたら、それは「続ける」ことです。
とにかく、続けないと結果は出ません。
崎のことを考えれば考えるほど、「続ける」ことにブレーキがかかってしまうので「今日」「今」やることだけを考えるのです。
そして楽しみながら実行すると、努力しなくても、がんばらなくても、自然に長く続けられます。
あとは、目標達成までの進捗を記録するだけで、ドーパミンが出やすくなり、圧倒的に「継続」しやすくなります。
自己成長に最も効果のあるアウトプット
最も自己成長につながる最強のアウトプット法は「教える」ことです。
アメリカ国立訓練研究所の研究によって導き出された、学習定着率をあらわすものに「ラーニング・ピラミッド」というものがあります。
これは、人に教えることを前提で勉強するだけでも、記憶力がアップして学びの効果が上がります。
しっかり理解していないと人に教えることができないため、教えることによって、自分の理解度や不十分な点が明確に見えてきます。
何かを習得したければ、「人に説明できる」レベルを目指すのダ!
人間の脳は「マルチタスク」ができない
ある研究によると、脳の記憶容量をコンピューターの理論で擬似的に算出したところ、17.5テラバイトという数字が導かれました。
ウィキペディアが約1テラバイトということを考えると、それを17.5個分の情報を記憶できる人間の脳は実に凄い記憶力です。
一方で、人間の脳が同時に処理できる情報量はものすごく少ないことがわかっています。
3個の情報を同時に処理しようとしただけで、脳の作業領域「ワーキングメモリ」は満杯になってしまいます。
最近の脳科学研究では、人間の脳はマルチタスクができない、ということが明らかにされています。
例えば「テレビを見ながら宿題をする」という行為は同時進行しているわけではなく、すさまじいスピードで2つのタスク処理を切り替えているにすぎないのです。
脳の中では、「切り替え」を何度も行っているので、脳に猛烈な負荷がかかるとともに、脳の処理速度も低下します。
ということで、「マルチタスク」は絶対にやってはいけない仕事術です。
とにかく、目前のひとつのことに集中してアウトプットするのが、最も効果的なアウトプット方といえます。
あれもこれもと欲張らず、一点突破するのダ!
「がんばればなんとかなりそう」を繰り返す
難易度とドーパミンの関係でいうと、難しすぎても簡単すぎてもドーパミンは出ません。
がんばればなんとかなりそうだ、そんな「ちょい難」の難易度の課題にチャレンジするとき、ドーパミンが最も分泌するのです。
ドーパミンが分泌するということは、集中力、記憶力、学習能力が高まり、自己成長が最も進むということです。
少しずつ難しい課題に挑戦していくことで、徐々に自分が成長、レベルアップできるので、結果として大きな課題をクリアすることができるのです。
ハードルは、「いきなり」ではなく「徐々に」高くしていくのダ!
5分だけがんばって「やる気スイッチ」オン
「なかなか仕事が始められない」「なかなか勉強がスタートできない」そんなお悩みを解決する夢のような方法、それが「まず始める」ということです。
「なかなか始められないから悩んでいるのに!」とツッコミが入りそうですが、残念ながら「まず始める」しかないのです。
クレペリン検査で有名な精神科医のクレペリンは、「作業を始めてみると、だんだん気分が盛り上がってきてやる気が出てくる」ことを、「作業興奮」と呼びました。
今から100年ほど前の話ですが、最近の脳科学では「作業興奮」のメカニズムが判明しています。
脳の側坐核というリンゴの種ほどの小さな部位の神経細胞が活動すると、海馬と前頭前野に信号を送り「やる気」が出て、脳の調子が上がっていきます。
しかし、側坐核の神経細胞は、「ある程度の強さ」の刺激がこないと活動を始めません、その必要時間が5分なのです。
まずは机の前に5分座ろう!やる気はあとからついてくるのダ!
「楽しい」と記憶力とモチベーションがアップ
「楽しい」と記憶力とモチベーションがアップし、「嫌々やる」と記憶力とモチベーションは大幅に低下します。
「楽しい」と、脳内物質である「ドーパミン」が出ます。
ドーパミンは幸福物質であり、集中力、モチベーション、学習能力を高める物質で、一言でいうと「頭がよくなる物質」です。
「嫌々」やると、ストレスホルモン「コルチゾール」が出ます。
コルチゾールというのは、記憶力を低下させる物質で、嫌な出来事を忘れさせる物質とも言えます。
「楽しい」と猛烈にアクセルを踏み、「苦しい」とブレーキを踏みます。
同じアウトプットをするのなら、楽しみながらやることで、その効果は最大化します。
どんな仕事でも自分なりの「楽しい」ポイントを見つけようネ!
「ワクワクするほう」を「5秒で」選ぶ
プロのチェスプレイヤーが30分かけてじっくり考えてもらった時の手と、5秒で選んだ手では86%一致したという「ファーストチェス理論」というものがあります。
つまり最初の判断というのは、かなり正しい、長く考えても、「判断」は大きく変わらないということです。
ただし、これは経験や知識が十分にあるプロのチェスプレイヤーを対処うにした研究であるという点です。
「決断は5秒でしなさい」といわれても、多くの人は迷ってしまうため、この本の著者である樺沢先生はさらに2つの判断基準で決断しています。
ひとつは「ワクワクするほうを選ぶ」こと、打算で考えないようにするということです。
「ワクワクする」というのは、潜在意識が望んでいるということ、また、「ワクワクする」ときはドーパミンが出ていて脳のパフォーマンスがアップするので成功する確率が高いのです。
ふたつ目は「最初に思いついたほうを優先する」ということです。
最初に思いついたアイデアが、「直感」であり「本能」に根ざしていて、「心の声」といってもいい。
あとから出てくる考えはたいてい打算的であり、常識的、こぢんまりとした正論です。
直感を信じて5秒でワクワクするものを選ぶほうが、人生が楽しくなることは間違いないでしょう。
自分の直感を信じて「ワクワクする」決断をするのダ!
つらさや苦しさは、吐き出してデトックス
日本人は、「我慢する」のが好きです。
日本人の美徳でもありますが、我慢のしすぎはストレスをため、精神的にもマイナスのい影響を及ぼします。
「苦しい」「つらい」といった思いを打ち明け、言葉で表現することは、「癒やし」の効果につながります。
文章や言葉で「表現する」だけで、自分のつらさ、苦しさ、痛みなどが軽減するのです。
つらいこと、苦しいことは秘密のノートに思いきり書き殴るのダ!
「30点の完成品」を、時間をかけて磨き上げる
レベルの高いものをつくろうと気合が入るほど手がつけられない、スタートできないという人も多いでしょう。
その理由は「100点を目指して」素晴らしい原稿を書こうとするからです。
解決策としては「30点の出来で、とりあえず最後まで書き上げる」ことが重要です。
とにかく、文章の質は別として、「最後まで完成させる」ことが重要です。
とりあえず通しで書いて、「直し」「ブラッシュアップ」に時間をかけるようにし、その比率を5対5にするとちょうどいいです。
第1稿をすばやく仕上げて、「直し」の時間を確保するのダ!
笑顔をつくると、10秒でハッピーになれる
▼笑顔の8つの効果 |
【笑顔の効果】1 免疫力が高まる |
・笑いによって、がん細胞を殺すNK細胞の活性が上昇する。 ・笑いによって脳内のエンドルフィン濃度が上昇し、免疫力が高まる。 |
【笑顔の効果】2 ストレスが緩和される |
・笑いによって、ストレスホルモンのコルチゾールが低下する。 ・笑いは腹式呼吸なので、セロトニンが活性化され、結果としてストレスが緩和される。 |
【笑顔の効果】3 痛みが緩和される |
・15分の笑いで、痛みの許容レベルが10%上昇する ・笑いによって、鎮痛物質・エンドルフィンが分泌される。 |
【笑顔の効果】4 各種身体症状に効果がある |
・笑うと血管が開き、血圧低下、心臓に好影響を与える。 ・笑いは、血糖値の上昇を抑える。 ・笑いは、便秘解消になる(自律神経のバランスが整う)。 |
【笑顔の効果】5 記憶力が向上する |
・笑顔によるコルチゾール抑制作用によって海馬のニューロン損失が現象し記憶力が向上する。 ・笑うことで濃飛のアルファ波が増えて、リラックスした状態となり、集中力、記憶力が高まる。 |
【笑顔の効果】6 幸せになる |
・笑いによって幸福物質ドーパミン、快楽物質エンドルフィンが分泌されるので、「楽しい」「幸せ」な気分になる。 ・笑顔でいる人は、30年後の幸福度が高い。 |
【笑顔の効果】7 考え方がポジティブになる |
・笑顔を作るだけで、考え方がポジティブに変わる。 |
【笑顔の効果】8 長生きする |
・満面の笑顔の人は、そうでない人より、7歳長生きする。 |
朝、身支度をしながら口角をちょっと上げてみようネ!
発散ではなく、上手に受け流すべき感情
感情のアウトプットである「笑う」「泣く」は、たくさんすることで、いろいろなメリットが得られます。
しかし「怒り」に関しては、発散しすぎると人間関係にヒビが入るなど、マイナスの影響しか得られません。
怒りは発散するのではなく、上手にコントロールしなければいけません。
カッとしたとき、怒りの感情が爆発しそうになったときに、アドレナリンが分泌されます。
アドレナリンの体内での半減期はわずか20~40秒と非常に短いため、30秒も我慢すれば、怒りのピークは通りすぎます。
その怒りを鎮めるのに下記の方法が有効です。
▼1分深呼吸法
① 5秒で息を吸う
② 10秒で息を吐く
③ さらに5秒で肺の空気をすべて吐ききる
④ ①~③の20秒1呼吸を3回繰り返す
長生きしたいなら「怒り」の感情と上手に付き合おうネ!
結果が出せないのは、睡眠不足せいかも
睡眠はアウトプットにおいて極めて重要で、大前提として考えるべきです。
6時間未満の睡眠不足では、良質なアウトプットができなくなってしまいます。
「睡眠不足」の状態は、ざっくりいえば、能力を半分も発揮できないようにリミッターをかけるようなものです。
意外かもしれませんが、「喫煙」と比べても「睡眠不足」のほうがはるかに健康に悪いです。
1日7時間以上の睡眠を、どんな仕事よりも優先するのダ!
1回1時間×週2の有酸素運動が脳を活性化
25年前は、「脳の神経細胞は増殖しない、神経細胞の数は生まれてから減るだけで、増えることは決してない」と言われていましたが、その神経学の大前提が近年覆されました。
海馬の歯状回で、顆粒細胞という神経細胞が新生することが発見されたのです。
つまり、人間の脳では毎日、新しい神経細胞がつくられ続けているのです。
この神経の新生に必須の物質がBDNFであり、BDNFは有酸素運動によって分泌が増えることがわかっています。
つまり、有酸素運動をすることで、脳の神経の新生がバンバン促進されて、記憶力がよくなり、頭がよくなるというわけです。
運動量としては、1回1時間程度の有酸素運動を週2回以上行うと、脳を活性化する効果が十分に得られます。
また、わずか20分の運動でもドーパミンが分泌されるため、運動直後から集中力、記憶力、学習機能、モチベーションのアップが認められます。
健康増進はもちろん、「頭をよくする」ためにも運動は必須なのダ!
「ヒヤリ・ハット事例」をひとつでも減らす
どのような職場でも、トラブルや事故が発生するはずです。
医療の世界では、「医療事故」を未然に防ぐ必要から、危機管理がよく研究されています。
事故や災害を防ぐのに役立つ有名な法則として、「ハインリッヒの法則」というものがあり、これが大きな事故を起こさないために、小さなミスを減らすことに役立ちます。
状況把握 ➡ 原因分析 ➡ 対策。
「ヒヤリ・ハット事例」や「小さな事故」が生じた場合、その原因を分析して、徹底して対策を行えば、「大きな事故」は防げるのです。
大きなミスの元となる小さな「ヒヤリ・ハット」を見逃さないようにしようネ!
1日15分の「スキマ時間」を活用
「だらだら60分」やるよりも、「集中して15分」やった方が、勉強も仕事もはかどります。
制限時間を決めると、集中力が高まりまるため、必ずしも15分でなくともかまいません。
短時間でいいので、制限時間決めて取り組むことで、圧倒的に勉強や仕事の効率が高まります。
その場合、タイムタイマーなどを使うと、より緊迫感が高まり、集中力も高まります。
まずは、1日15分、1アウトプットからスタートしてください。
スキマ時間を、インプット&アウトプットの自己投資の時間として活用すべきです。
結局のところ、「アウトプットする」のに30分、1時間といったまとまった時間をとろうとするからできなくなるため、まずは5分、できれば15分。
それでも時間が足りない方は、アウトプットをしないインプットは意味がないので、インプットの時間を減らしてアウトプットに比重を置くようにしましょう。
CAHPTER5 アウトプット力を高める7つのトレーニング法
・その1 日記を書く
➡簡単で最高のアウトプット・トレーニング法
・その2 健康について記録する
➡「体重」「気分」「睡眠時間」を毎日記録
・その3 読書感想を書く
➡本を読んだら、必ずその感想を書く
・その4 条法発信する
➡デメリットよりもメリットが圧倒的に多い
・その5 SNSに書く
➡情報発信の第1ステップ「内輪への発信」
・その6 ブログを書く
➡「人気ブロガー」になるための3つの秘訣
① 独自ドメインは必須
② 毎日更新
③ 100-300-1000の法則(100記事・300記事・1000記事前後にそれぞれ大きくレベルアップするポイントが存在する)
・その7 趣味について書く
➡マニア知識をいかして「人を動かす」記事を
まとめ
正直このアウトプット大全の本に出会っていなければ、このブログを立ち上げることはなかったです。
アウトプットというものに注目するようになってから、「便利グッズをただ色々買うだけじゃなくて、アウトプットもしていけたらなぁ」と心のどこかにはずっとありました。
そんな訳で、このブログを始めた目的は、便利グッズで生活を快適にしていくという、自分の好きなことで発信がしたいということをメインでやっているんですね。
ただ、極度のめんどくさがり屋だったため、ブログを始める決断をするまでに時間がかかってしまいましたが…
それでも、この本を読む前の自分だったら絶対にブログなんて始めていなかったので、アウトプットの行動を起こせたということは、自分にとってすごく自己成長が感じられる出来事です。
そして、樺沢先生のおっしゃる通り「アウトプットはやってみると楽しくなってくる!」というのも本当であると、今なら自信を持って言うことができます。